・研究テーマ:図工科カリキュラムの在り方の検討
・研究の柱 :実践的指導観・創造的学習集団・現代的子ども観の3観点から、学習活動や指導場面に焦点を当て、カリキュラムを検討した。
・実践内容
2年生の1年間のカリキュラムを提案した。1年間で11題材。一つ一つの題材を指導的観点から分析し省察している。導入や場の工夫を始め、感想画を描く題材では様々な表現画材や技法を試す時間を設けることで、子どもの発想を広げている。
また、子どもたち自身で最後までやり遂げることができるように、板材を土台にした紙販画を考案し子どもの技能を高めている。制作する目的を下学年にたり、季節に合う題材をしたり、遊びを取り入れたりして、興味を持たせ、関心意欲を高めた。
鑑賞活動は制作の中に随時取り入れたり、毎年「版画作品展」を行ったりすることで見えない底力(ヒドゥン・カリキュラム)を引き起こすことも大事にしている。
指導助言の先生より(抜粋)
] ・その場限りの支援ではなく、成長発達をふまえた長いスパンで考えた支援が、発表の中にたくさん見られた。
・題材を指導していくとき、条件をつけることで、子どもたちは自分なりの表現を探り始める。レベルアップする時には必要なことで、教師の適切な声かけが必要となる。授業者が子どもたちと会話をして探っていくことが大切。
・自分が表現したいことは何で、どう表現したらいいのか、各児童が悩むプロセスが見られた。「見る」と「つくる」を交互に取り入れて指導過程を考えていることが良かった。また、鑑賞活動では探求的に捉える姿が見られた。
・苦手意識をもつ子をつくらないためには、「やってよかった・楽しかった・すごいなあ」という小さな体験の積み重ねが大切。
・教師として学び続ける姿勢がすばらしい。教師が自分の選択に責任をもち、材料や教材としっかり対話をする事が大切だと改めて感じた。
・つけたい力を明確にし、何を目指すかという目標を大切に題材が組まれた研究がされていたのがすばらしい。また、長期的に各学年の学びを見つめた指導やカリキュラム、多くの道具や材料・様々な技法を取り入れることもよく考えられていた。
・一人一人の発想や技能をどう引き上げていくかを考えること、長期的な見通しを持ってカリキュラムを考えることが大切。そのためには、教師のしっかりした指導観や子ども観の確立と、集団作りの力量をつけることが必要不可欠である。
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