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BJ「美術準備室」回顧展
BJ美術準備室展は、福井県の美術教師の有志が2年に1回のペースで開催しているグループ展です。
毎回、共通のテーマを設け、新しい自己表現の可能性にチャレンジし、互いに高めあい、発見しあって芸術家として発展していこうと活動を続け、今年で17年になります。
このたびは、その活動を振り返る回顧展とし、それぞれの作家が、これまでで最も気に入っている作品をセレクトして展示しました。
平成27年8月16日(日)~23日(日)
入場無料
10:00~18:00(最終日16:00まで)
福井カルチャーセンターホール(放送会館5F)
出品作家(17名)
有岡司郎 / 伊藤裕貴 / 岩永純 / 織田慶史 / 織田祐宏 / 小坂千絵 / 下崎滋彦 / 嶽野貴代 / 橘 慶成 / 田辺輝嗣 / 谷口真紀 / 反保千佳子 / 野口博史 / 間所節夫 / 山田幸代 / 吉川晶子 / 吉田直樹 登録者:kne伊藤裕貴 | 2024/12/27(0票) |
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この『BJ』は、県内高校の若手美術教師有志による、研究のためのグループです。
私たちは、これまでも各種の公募展、グループ展、そして個展などを通して、それぞれが作品の発表をおこなってきました。それらの中には、残念ながら失敗に終わってしまったものもあり、発表することの重さを肌で感じさせられてきました。私たちは、時には安易に考えすぎて、また時には難しく考えすぎてしまい、それらに流されるようにして失敗を重ねてきました。個々の人間が追求していることを一つに束ねるということは、不可能に近いことですし、すべきことでもありません。しかし、何の接点も必然性もなく、ただ作品を並べただけでは曖昧な発表になりかねません。また、下手をするとそれだけではなく、作品どうしの殺し合いすら起きかねません。
そういった危険性を承知の上で、私たちはここに集まりました。
意見の対立などがきっかけとなり、私はこのグループの存在価値に気づきました。たどってきた道も、考え方もまるで違うのだという、あまりにも当たり前なことについて再認識させられたとき、逆に、大切にすべきことが見えてきました。展覧会のコンセプトから名称に至るまで、様々なことでもめましたが、これは私たちにとっての大きな収穫となりました。こういったグループにしかできないことが、あるということに気づきました。
私たちの話し合いの中で、なかなかまとまらなかったことの一つに、「教員のグループであるということを、出すべきか出さざるべきか」という問題がありました。よく混同されてしまうことなのですが、美術の教員と美術作家とは、全く性質が異なるものなのです。結局、共通のテーマを設定して制作に望むことになり、美術家としての部分を前面に押し出すような形となりましたが、名称については、「むしろ私たちならではのものをつけた方がよいのではないか」といってような意見も出されました。
最終的に展覧会名が『BJ 美術準備室』という名称に落ち着いたのは、そういった経過をふまえてのことです。『ER 緊急救命室』や、『BT 美術手帖』みたいな名称ですが、誰に何をみてもらいたいのか、何をしたいのか…といったことが決め手となり、この名前を採用することになりました。
私たちは今回の展覧会を、美術ファンの方だけではなく、一般の方にもご覧いただけたら…と考えています。そのために、難しい言葉を名称に使うことを避け、私たちの仕事場を意味する言葉を提示しました。この言葉にはもう一つの意味があります。「これからの美術を準備するための部屋」という意味も重ねてあります。私たちの活動が、美術と美術を…そして、人と人とをつなぐ新たなきっかけとなってくれたら…そんな思いが込められています。
今回のテーマは『起』です。思い思いの方法で“料理”します。
『BJ 美術準備室』 事務局 間所節夫
平成11年1月14日(木)~1月24日(日)
午前9時から午後5時(入館は4時30分まで)
福井市美術館 アートラボふくい
出品作家(11名)
青山敏之 / 有岡司郎 / 伊藤裕貴 / 岩永 純 / 奥村慶民 / 織田祐宏 / 河合志保 / 野口博史 / 間所節夫 / 宮北敦子 / 吉田直樹 登録者:kne伊藤裕貴 | 2024/12/27(0票) |
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個々の人間が追求していることを一つに束ねるということは、不可能に近いことです。しかし、それに「意識的に取り組んでみる」ことには意味があるはずです。
私たちの接点は、美術教師であるという一点です。作家としての各自の方向性は様々ですが、教師と並行して活動している点において、奇妙な共通意識が生じています。
学校という場は、この混迷する世の中の縮図であり、私達は常に生徒とともにその問題に直面しています。そしてぼんやりとですが、その中で芸術が果たすべき役割があるように思うことがあります。メンバーで話をすると、皆多少の差はあれ、このような学校を起点として人と美術との関わりを考えているようです。
このグループ展は、当初は発表の場の一つとして企画されましたが、話し合いを重ねるうちに次第に方向性が定まっていきました。この会を単なる「仲良しグループ」的なものや、何の必然性もない曖昧なものにしないために、毎回テーマを設けることにしました。また、あえて美術教師だという素性を明かし強調することで、逆に自分たちとそれを取り囲む様々な問題点を浮き彫りにしていくことを考えました。私達は、少なからず教員生活からインスピレーションを受けているはずです。使い方次第でそれは武器になります。意識的に教員として、様々な課題に取り組んでいこう、ということです。
グループで発表する場合、共通の理念や内容的接点があれば相乗効果も生まれるのでしょうが、今の世の中においてはそれを見つけることが困難になってきています。従来の図式は当てはまらず、あらゆる事柄が多様化している・・・美術もまた混乱の中にあり、私達自身もそこにいるのです。個展では出来ない、意識を持って集まった集団が話し合いや調整を重ねて発見できるような・・・そんな余地もまだ残されているように思います。
このグループは、基本的には出入り自由です。おそらく「解体されるために存在している」のです。別々の「どこか」へと繋がっている、一本の細い道に過ぎないのです。しかしその道を今、何人かで一緒に歩いてみることは必ずしも無駄なことではないと思います。
その、それぞれの「どこか」に近づくため、私達は精一杯ぶつかり合いたいと考えています。
私達はこの展覧会を、美術ファンの方のみならず、広く一般の方にご覧いただきたいと考えています。そのために『美術準備室(BJ)』という私達の仕事場を指す言葉を提示しました。この言葉には「これからの美術を準備するための空間」という別の意味も重ねてあります。私達の活動が、美術と美術、人と人とを繋ぐ一つのきっかけとなってくれたら、という思いが込められています。
今回のテーマは「ワスレモノ・・・」です。各自思い思いの方法で料理します。
(文責:間所節夫)
平成13年12月12日(水)~12月23日(日)
午前9時から午後5時(入館は4時30分まで)
福井市美術館 アートラボふくい
出品作家(13名)
有岡司郎 / 伊藤裕貴 / 岩永 純 / 織田祐宏 / 阪本幸円 / 相馬理恵 / 橘 慶成 / 田邉輝嗣 / 野口博史 / 牧野浩之 / 間所節夫 / 吉田直樹 / 吉村公丹子 登録者:kne伊藤裕貴 | 2024/12/27(0票) |
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BJは、若手美術教員が共通のテーマの下、新しい自己表現の可能性にチャレンジし、作品を発表、お互いに高めあい発見試合、芸術家として発展していこうとする場です。
私たちは、この展覧会を、美術ファンの方のみならず、広く一般の方にご覧いただきたいと考えています。『BJ(美術準備室)』という言葉には、「これからの美術を準備するための空間」という意味も込められています。
1999年1月にここ、福井市美術館にて第1回目の展覧会を開き2001年に第2回、そして今回は3回目。このグループ展は、当初は発表の場の一つとして企画されましたが、話し合いを重ねるうちに次第に方向性が定まっていきました。参加者については全くの自由で、美術に携わる教員であれば参加可能で、基本的には出入り自由です。メンバーもグループ化せず、今回からのヒトもいれば、今回は見送りの人もいます。また、芸術家としてのレベルなども問わず、作品形式なども問いません。Bijyutu Junbishitsu「美術準備室」という共通な立場から見える・感じることを広く発表し、芸術家・作家として、また教育者としても刺激しあえれば、という趣旨です。
BJはこの会を単なる「仲良しグループ」的なものや、何の必然性もない曖昧な物にしないために、毎回テーマを設けることにしました。今回のテーマは「和」です。参加者それぞれが、テーマに沿った作品とは別に、自画像またはそれに準ずるものを一点、されにテーマに対する解釈文・説明文に準ずるものをあわせて展示します。日本を意味する「和」、平和の「和」、丸くつながる「輪」・・・など様々な角度から、それぞれの参加者が「和」をとらえ発表します。
(文責:奥村慶民)
平成15年12月12日(金)~12月23日(火)
午前9時から午後5時(入館は4時30分まで)
福井市美術館 アートラボふくい
出品作家(15名)
有岡司郎 / 伊藤裕貴 / 岩永 純 / 奥村慶民 / 織田祐宏 / 織田慶史 / 白崎 徹 / 相馬理恵 / 田邉輝嗣 / 野口博史 / 藤野千絵 / 牧野浩之 / 間所節夫 / 吉田直樹 / 吉村公丹子 登録者:kne伊藤裕貴 | 2024/12/27(0票) |
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BJ展(美術準備室展)は、高等学校・中学校・養護学校の美術教師の有志が2年に1回のペースで開催しているグループ展です。共通のテーマの下に作品発表を行い、互いに発見しあって芸術家として発展していこうとする活動の場です。「BJ:(美術準備室)」という言葉には、「これからの美術を準備するための部屋」という意味も込められています。
4回目にあたる今回のテーマは、「sei」です。このテーマからイメージできる言葉には、生・正・誠・請・聖・清・成・世・・・・・などなど数多くあります。いろいろな意味を持たせることができ、無限にひろげていくことができます。BJ4展では、この「音の響き」を出発点に、各自が様々な方法でとらえた作品を発表します。
(文責:BJ4事務局 有岡司郎)
平成17年12月16日(金)~12月25日(日)
午前9時から午後5時(入館は4時30分まで)
福井市美術館 アートラボふくい
出品作家(17名)
有岡司郎 / 伊藤裕貴 / 岩永 純 / 奥村慶民 / 織田祐宏 / 織田慶史 / 白崎 徹 / 相馬理恵 / 田邉輝嗣 / 反保千佳子 / 野口博史 / 藤野千絵 / 古市貴代 / 牧野浩之 / 間所節夫 / 吉田直樹 / 吉村公丹子 登録者:kne伊藤裕貴 | 2024/12/27(0票) |